お客からのクレームを集めてお客に"公開"
「苦情が多くて車が売れないよ」とのセールスマンからのひと声をきっかけとして、お客からのクレームゼロをめざしたある工場長のAさん。
彼は、その工場が属する営業所の全員に、苦情の現状を共有化しなければならないと考えました。
その第一歩として、お客から言われた苦情らしきものはすべて、みんなに一覧できるようにした。
「ハンドルのブレが直っていない」
「エンジンの調子が調整まえと同じだ」
「部品を頼んであるけど、何の連絡もない」
・・・など、お客から言われたことをセールスマンやフロントマンから聞き出して、Aさんはそれを、そのまま模造紙に書いていきます。
その模造紙を、みんなによく見えるようにと、フロントの後ろの壁に貼り出し、クレームのつどそこに書き足し、解決すると棒引きしていきました。
・・・するとなぜか、1カ月もたたないうちに苦情が減りはじめたのです。
セールスマンも、自分がお客から言われたことが間違いなくその当事者に届いていることに安心しました。
そのうちに、思いもよらぬことが起こってきました。
貼り出されている模造紙はどこからも丸見えなので、営業所にやってくるお客も、それをついつい見てしまうことになります。